頼まれごとは全力でやり抜く。信頼の積み重ねは「高い遂行力」と「まこりーぬ流の仕事術」にあり|株式会社LIG まこりーぬさん

  • 関東

株式会社LIGのマーケターにとどまらずご活躍されている「まこりーぬ」こと齊藤麻子(さいとうまこ)さん。「マーケターの大先輩に取材しました!」シリーズをきっかけにMarketeerにもライターとして協力していただいています。「なぜまこりーぬさんに仕事を頼みたくなるのか?」「なぜ彼女が書く記事は魅力的なのか?」の答えを探っていきます!

半人前は「マーケター」と名乗っちゃだめですか?

アナグラム

いつもMarketeerのお手伝いをありがとうございます。「まこりーぬさんが携わった記事が、Twitterのタイムラインで流れてこない日はないんじゃないか?」というくらい、Marketeerだけでなく、多方面でのご活躍を拝見しています!「これはもう、まこりーぬさんご自身を取材をすべきなのでは……??」ということで、今回オファーさせていただきました!よろしくお願いします!

makorinu

おおお、恐縮です……!!取材をするのは慣れましたが、取材されるとなると緊張で胃がイタイですね……(笑)よろしくおねがいします!

アナグラム

Marketeerではライターとしてお世話になっていて、多方面でライターでのご活躍をたくさん拝見しています。ただ、Twitterのアカウント名は【まこりーぬ / LIGマーケター】ですよね。ご自身では自分のことを何者だと認識されていますか?

makorinu

「ただのまこりーぬ」だと思ってます(笑)LIGでの業務範囲がカオスなので、「これ!」と決めるのは難しいですね。ただ、Twitterのアカウント名を「マーケター」にしているのは決意表明でもあるんです。LIGに入社した時は、まだまだ「マーケティングの仕事をしています!」と胸を張れないレベルでした。しかし、もらった名刺には「マーケター」と書いてある。それを見て「君はマーケターだからLIGのマーケティングよろしくね」って言われているように感じました。

その後、いろんな先輩マーケターの方ともお会いさせていただいて、「自分も早くそのレベルまでいかなければ!早く肩書きに追いつかなければ!」という気持ちを込めて「マーケター」と名乗っているんです。

アナグラム

Twitterのアカウント名の裏にはそんな素敵なエピソードがあったんですね!

makorinu

いまだに「マーケター」と名乗ることには慣れないですけどね。

後は反骨精神的な意味もあります。未熟なマーケティング従事者がマーケターと名乗ることを是としない意見、ありますよね。私はそれがすごく嫌で……。「半人前はなぜマーケターと名乗っちゃだめなんですか?」と思っちゃうんです。他人がとやかく言うことじゃないよねと。ただし名乗るからには結果を出さないといけないと自分自身に対しては思うので、プレッシャーをかけつつ仕事に向き合っています。

アナグラム

「LIGのマーケター」を名乗られている一方で、7月からはLIGブログの編集長代理も務めていらっしゃいますよね。就任おめでとうございます!!!

makorinu

そうなんですよ。基本的に頼まれごとは二つ返事で承諾するのですが、今回の編集長代理就任はかなりためらいました。他に編集長がいるわけではないんですが、少しでも私の気持ちが楽になるようにと「代理」をつけてくれました(笑)

アナグラム

編集長代理に就任されたことで、変化はありますか?

makorinu

手前味噌ですが、LIGブログは結構大きなメディアですし、LIGのマーケティングの要なのは間違いありません。そこのクオリティやメディアとしての方向性を管理する責任は重いです。

加えて、決断すべきことが増えましたね。どのような表現を正とするのか、今であれば撮影時はマスクを着用するのか否か、記事広告で取り扱う商材の線引き、文章の引用方法など、大小問わず一つひとつの決断がメディアを作っていきます。正解がない微妙なラインっていくつもあって、そこにラインを引くのは編集長しかいないと思うんです。

アナグラム

一つひとつの決断の重さ、すごく共感します。全てに理由付けできるわけではなくて、時には感覚や勘で決断をしないといけないことも多いですよね。

まこりーぬ流の仕事術。任せられた仕事をやり抜く遂行力

アナグラム

まこりーぬさんは気配りと意図を汲み取る能力が高く、一緒に取材の仕事をしているとラクなんです。だからこそ多くのチャンスに恵まれるのかなと。編集長代理の就任やライティングの依頼など、そのチャンスを得られる人もいれば得られない人もいますよね。まこりーぬさんは、なぜそのチャンスを得られると考えていますか?

makorinu

自分で言うのもなんですが、おそらく「業務を遂行する力」みたいなところが評価されて、チャンスをもらえているんじゃないかな、と思っています。「ふわっと頼まれた仕事を、期待以上にやり切る」のは徹底して積み重ねてきましたね。

「あなたが実現したいことはこういうことですか?」と噛み砕き、具体的なタスクに落とし込んで、自分がもてる最大のパフォーマンスで実行する。……当たり前のことかもしれませんが、ふわっとした仕事の依頼って「いつかやりましょう!」とスルーしちゃう人もわりと多いと思うんですよね(笑)

そのおかげで「まこりーぬに頼んでおけば何とかしてくれそう」という安心感や期待感は、持っていただけているかもしれません。社内で時々「この仕事、誰か良い感じに進めてくれないかな」というケースありますよね。そういう時に声をかけやすい「便利なやつ」とも言えます(笑)

アナグラム

便利なやつ(笑)取材でも「相手の話を引き出すのが上手だな」といつも見ているのですが、何か意識していることはありますか?

makorinu

細かいテクニックはいろいろあると思いますが、取材においては「自分が本当に聞きたいことを、高い熱量で聞く」をとにかく徹底しています。

PVが狙えそうな内容にしようとか、需要がありそうなテーマにしようとかいう策略ではなく、「自分が本当にいま困っていることや悩んでいることを聞いて、勉強させていただく」という気持ちで常にいます。その熱量のまま記事を書くことで良い記事になるんじゃないかなと思いますね。

アナグラム

Marketeerでお仕事させていただく立場としても、まこりーぬさんのお仕事の姿勢から多くを学ばせてもらっています…!

makorinu

ありがとうございます……(涙)あと私、メンタルが強くて健康なんですよ。モチベーションに左右されず淡々と業務に取り組むので、そういう部分も仕事を依頼しやすいポイントかもしれません(笑)

アナグラム

自分でメンタルが強いと言い切れるのは相当ですね…!凄腕マーケターの方々と接する機会も多いと思うのですが、周りと比べて落ち込んだりへこんだりすることはないですか?

makorinu

落ち込みはしませんね。自分と比較するなんておこがましくて「カッコイイ!!!」と尊敬の一心です。取材でお会いする方は、ハードな人生を乗り越えてきた方たちばかりで「コンフォートゾーンにずっといたらダメだな」と感じさせてくれます。

インタビューは取材前から記事公開までの一連のコミュニケーションの一部

アナグラム

か、かっこいい……!「マーケターの大先輩に取材しました!」シリーズだとゆるふわとした後輩的ポジションですよね。その印象を持ってお会いしたら全然ゆるふわじゃなくて驚きました(笑)

makorinu

嘘ではないですよ!自分の中の「先輩教えてくださいモード」に入っているだけで、本当に学びたいと思って取材をさせていただいています。

あとはわざわざインタビューの時間を割いて頂いているので、その方が一番かっこよく見える記事を書こうという気持ちは強いです。こんなに素敵な記事が出たよ!とご本人に広めてもらえるような記事を目指していますね。

アナグラム

うぅ、執筆のプレッシャーが……。

makorinu

もう一つ大事にしているのは、取材依頼から記事公開後のシェアまでの一連の体験を「まこりーぬと一緒に仕事をしてよかった!」と思っていただけるように取り組むことです。

たとえば、取材から数カ月後に原稿が上がってくるとか、せっかく記事を公開したのに執筆者がまったくシェアしないとか、そういうのは取材相手にとって “いい体験” ではないと個人的に思うんですよね。取材と執筆だけをがんばるのではなく、一つのプロジェクトを気持ちよく進めるような感覚で、取材執筆に励んでいます。

アナグラム

目が行きがちな「取材」と「執筆」だけでなく、他のプラスアルファへの配慮はすごく感じます。まこりーぬさんの気配り、底知れません。

目の前のことをもう一歩高い視座でやり切れるように

アナグラム

最後に、まこりーぬさんの今後についてもお伺いしたいです……!

makorinu

それが、全く考えていないです!(笑)目の前のことをもう一段高い視座でやり切れるように日々頑張っています。そう言うとカッコつきますが、長期的に戦略をもって動くのがめっちゃ苦手なだけなんです。

アナグラム

高い視座……持とうと思っても簡単にできることではないですよね。なぜそこを意識するようになったのですか?

makorinu

周りにいるすごい方たちがみんな圧倒的に視座が高くてカッコよく「自分もそうありたい」と思うからです。「こんなすごい人と同じ目線で会話ができたらどんなに楽しいだろう」と思うとワクワクしますよね。マーケティアの藤田さんの記事の編集後記で書いた「積んでるエンジン」の話にも近しいものがあります。

アナグラム

エ、エンジン……ですか?

makorinu

活力に満ち溢れている人っているじゃないですか。私はそういう人を「積んでるエンジンが違う人」だと勝手に呼んでいるんですが(笑)人生楽しようと思えばいくらでも楽できるのに、あえてその道は選ばずに、ハードモードに生きることを楽しむ人たちが、やっぱり好きなんですよね。

だからこそ私も、普段の仕事で「このレベルでいいや」と妥協するのではなく、常に全力でやりきります。一方で、誰にも求められてないとエンジンがかかりづらかったりもしますが(笑)

アナグラム

自分のやる気スイッチが明確なんですね…!

makorinu

はい(笑)幸いなことに求めていただける環境はあって、人に恵まれている自負はあります。素敵な先輩方と近い視座で話ができたらやっぱすごく楽しいんです。そのうえで期待にもこたえたい。

アナグラム

今日の取材でしなやかでありながらも「太くて強いまこりーぬさんの芯」を感じることができた気がします!お忙しい中お時間いただきありがとうございました!!!

makorinu

しなやかに生きたいですね。これからも、身体も心もヘルシーにがんばります!!!

アナグラム編集後記

Twitterではよく拝見していたまこりーぬさん。Twitterのタイムライン上ではゆるふわな印象かと思いきや、実際にお会いしてみるといい意味で裏切られました。想像の5倍「か、かっこいッ!!」の連続。

ご自身では”しなやかさ”と表現されていましたが、偶然かもしれないけど、ちゃんと偶然を引き寄せて来るべくしてチャンスが降りて来る方だなとインタビューを通じて感じました。チャンスを引き寄せる人の特徴に、受け入れられる土台と常にチャンスを掴める姿勢になってることがあげられます。「個」の時代と言われる中、今や引っ張りだこで頭一つ抜けているまこりーぬさんの活躍の理由を探る今回の取材。ライターだけではなく、様々な仕事に共通するヒントを見つけることができたのではないでしょうか。

文 :杉山美和
編集:米田早希、賀来重宏
写真:賀来重宏