離島ECは「販売」と「流通」が肝。八丈島のブランド椎茸が、1次産業から6次産業までを担う事業構想とは

  • 関東

羽田空港から飛行機で約1時間の常春の楽園、伊豆諸島の八丈島をご存知でしょうか。島の豊かな自然はもちろん、海と山の両方のアクティビティを楽しむことができる八丈島の海風を浴びて育った美味しい椎茸があると聞き、男メシ食堂を運営する大竜ファーム 代表取締役 大沢 竜児さん(@dairyu0317)を訪ねました。

開発年月10年の「うみかぜ椎茸」が八丈島の地域ブランド化に成功するまでには、離島ならではの困難や障壁はもちろん、前例がない故に行政との手探りですすめる協力関係の構築まで壮大なるストーリーがありました。

地方創生に興味のある方はもちろん、メディア戦略からブランディング化までのストーリーはマーケティング従事者の方にも必見の内容です。

趣味のクワガタ飼育が人生を変えた!ヒラタケではなく、椎茸栽培を選択するには明確な理由があった…!

アナグラム

うみかぜ椎茸、食べさせていただきました。今まで私が食べていた椎茸は、椎茸だったのか!?と思うくらい肉厚で嫌なキノコ臭さが全くなく、食べた瞬間にびっくりしました。ホームページにも書かれている通り「椎茸が苦手な方にこそ食べてほしい!」という気持ちに私もなりました!!

osawa

ありがとうございます。うちは椎茸菌種を群馬のメーカーさんから仕入れているのですが、同じ菌床を八丈島以外の地域で栽培しても「うみかぜ椎茸」のようにはならないらしく、仕入れ先の菌種メーカーさんからは「本当にうちの菌を使っているのか」と疑われることもあります(笑)

八丈島の高温多湿、高塩分濃度、三原山山系からの天然水の3つが揃ってはじめて「うみかぜ椎茸」ができるんです。

アナグラム

同じ菌種を使えばいいわけではないんですね。改めて、椎茸づくりに至る経緯をお伺いしたいです。

osawa

きっかけはクワガタの飼育ですね。

マニアな方ならご存じだと思うのですが、クワガタの幼虫飼育ではキノコ栽培で使われる「菌糸」を使用します。その菌糸を詰め込んだ瓶(通称:菌糸瓶)を用いてクワガタを飼育していたところ、ある日、朝起きると瓶の蓋を突き抜けて、巨大なヒラタケが生えていました。

しかもそれが、スーパーで販売しているものと比較しても尋常じゃないくらい大きくて(笑)

アナグラム

でかいッ!!!(笑) これは想像を超えてました。

osawa

せっかくだから食べてみたんです。そしたら、ヒラタケと思えないくらい肉厚で、歯ごたえがありすごく美味しかったんですよね。

これほど大きくて、しっかり味があるヒラタケが育つのは、八丈島ならではの気候が影響しているのではないかと考えたんです。もしそうなら、八丈島はキノコ栽培をする上で最高のロケーションなのではないかと。

アナグラム

なるほど…!しかし、そこからヒラタケではなく、なぜ椎茸栽培を…?

osawa

皆さんがスーパーでよく見かけるヒラタケ、エノキ、シメジなどのほとんどは大手が自動化された機械で人件費をかけずに菌糸瓶で栽培する、大量生産なんです。

だから、何百、何千袋を生産して一袋30〜50円で売られる種類のキノコは、小資本で手を出していい分野はないんですよね。勝てずに赤字になるのが目に見えています。

アナグラム

どんなに美味しいヒラタケでも、市場価格を引き上げて販売することのハードルも大きいということなんですね…。

osawa

おっしゃる通り、市場価格も見ないといけません。その中である程度の値段で常に需要があり、大手がほとんど生産していないキノコが椎茸なんです。

アナグラム

需要と供給のバランスを見つつ、単価の高いキノコが椎茸…..!凄くロジカルで明解な選択だったんですね!

菌床ブロックが海上輸送で全滅…輸送事故0件までの試行錯誤

アナグラム

需要があるとはいえ、椎茸の栽培って簡単に始められるものなのでしょうか……?

osawa

それが、栽培を始めるにはまだ課題がありまして(笑)

椎茸の栽培するための菌床ブロックを群馬県のメーカーさんから取り寄せているのですが、その菌床ブロックは、八丈島への輸送時中に傷んで使い物にならなくなってしまうことが多発していました。

輸送時、船のコンテナ内は70度まで温度が上がります。菌床ブロックも生き物なので、輸送時の高温に耐えきれずに死滅してしまいます。1回の注文で数100の菌床を購入するのですが、気温の上がる夏場は全滅の時もありました。

アナグラム

全滅ですか…!?ど、どうしたんですか……!?

osawa

幸いにも、メーカーさんにダメになった菌床の半分は保証してもらえましたが、残り半分は自腹ですよね。

死滅した菌床が届く温度障害が何度か続いた夏場は、椎茸栽培を諦めないといけないとも考えました。しかし、ありがたいことにメーカーさんと協議しながら、輸送実験を繰り返した末に、発送する直前まで予冷させた菌床ブロックに、蓄冷剤を入れることで、輸送事故をなくすことができました。

アナグラム

予冷させた状態での輸送コストはクール便として通常配送よりも割高になってしまわないのでしょうか?

osawa

クール便にはしません。最初は、大きな発泡スチロールに菌床を入れて輸送実験をしたこともあるのですが、発泡スチロールを特注で作るコストがかさむだけでなく、メーカーさんに発泡スチロールを用意する工数が新たにかかってしまう課題がありました。そのため現在は、蓄冷剤を入れ、通常コンテナでの輸送で問題なく輸送できるようになりました。

アナグラム

輸送以外に離島ならではの大変なことはありますか…?

osawa

1週間に2〜3回ほどの周期で菌床ブロックの定期注文を入れているのですが、悪天候で船が欠航した時は、次の注文と到着日が重なってしまうこともあります。その場合、通常の倍の労働力をかけて、届いた菌床の荷出しなどのお世話をしないといけなかったり、離島ならではの悩みは尽きないですが…まあ何とかやっています(笑)

離島だからこそ「流通」と「販売経路」の選択が重要。お客様の手元に届けるまでの試行錯誤

アナグラム

大沢さんのように今後、離島でもECを始めたいと思われる方も増えるかもしれないですね。実際に始めるにあたって、最初は自社サイトから始めるのか、Amazonや楽天などの大手ECサイトを利用するのかなど、大沢さんはどのように考えられていますか?

osawa

うちからの直販は自社サイトのみにしていますね。Amazonや楽天で「うみかぜ椎茸」がたまに売られているのですが、それは卸先の商社が販売しているものです。

アナグラム

自社サイトひとつに絞る理由はなんなのでしょう……?

osawa

運賃負けをしてしまうというのが理由です。

話は逸れますが、以前数10キロのダンベルを通販で買ったんです。値段が14,000円程だったのですが、運賃いくらだったと思います?

アナグラム

えっ、いきなりのクイズ……!?(笑) きっと高かったんですよね…でも空輸ではなく海上輸送であれば少しは安くなる……5,000円くらいですか?

osawa

運賃も14,000円だったんです(笑) どういうこと!?と思いますよね。

これと近しい話で、自社でAmazonや楽天に出店すると輸送のタイミングをコントロールすることが難しくなります。そうするとまとめて発送することができずに「少量の椎茸を高い輸送量をかけて発送することになる」のでお客様にとって負担が大きくなってしまいます。

さらにモール経由の購入で到着日を約束してしまうと、船や飛行機の欠航で届かなかったときにクレームにも繋がってしまう。このあたりを理解していただきつつ、購入していただくには自社サイト1本が最適なんです。

アナグラム

「最初に言ったらリスクヘッジ。後から言ったらただの言い訳」ですよね。離島だからこそ流通経路をどう選択するかはとても大事なんですね。

osawa

そうですね、起業してから様々なECサイトさんから出店のお声がけを頂いたのですが、輸送のところがどうしてもボトルネックでした。輸送以外にも、手数料やECサイトの定めるビックセールの対応など生ものを扱う農家にとっては、単純に仕入れを増やせばいいという問題ではないので対応が難しいんです。

だからといって、1ヶ月前に収穫した椎茸をストックして、送っていいのかと言われるとそうではない。それだと「うみかぜ椎茸」のブランドを傷つけることにも繋がりかねないですからね。

アナグラム

大手サイトならではのメリットはありつつ、どこまで自社でコントロールしたいか、どこまでモールに任せられるかなどを考えたうえで、販売経路を選択しないといけないですね。

osawa

そうですね。もちろん、我々の様な中小規模の農家は認知度が低いので大手サイトに掲載頂くことで大きく伸びるビジネスもあると思います。

幸運なことに、「うみかぜ椎茸」を色んなメディアが取り上げてくれた結果、それが宣伝効果となり自社サイトでご注文いただけるようになりました。嬉しいことにリピーターも多く、今はそれで良いかなと思っています。

1日で注文数1,000件!?テレビ露出を経て、地域ブランドとして一気に駆け上る「うみかぜ椎茸」

アナグラム

メディアに取り上げられたお話がでたので、店内にも貼られている日本テレビ『ザ!鉄腕!DASH!!』のメディア取材についてもお伺いさせてください!そもそも、メディアに取り上げられるために、意図的に取り組んだことはありますか?

osawa

戦略というほどのものではなく、自分で作った椎茸を使ったレシピをSNSに投稿していたら、番組制作会社の目に留まったようでした。当時は、農場主自ら料理を作ることが珍しかったみたいです。

ただSNSはきっかけのひとつでしかないと思います。私がただ椎茸を作って、料理をしているだけであれば、おそらく制作陣の目には留まらなかったのではないでしょうか。

美味しいものを作るというのは大前提として、「うみかぜ椎茸」に興味を持っていただいた方、大竜ファームに携わる様々な方、大竜ファームで運営する男メシ食堂に食事に来て頂いた方に「うみかぜ椎茸」のストーリーを伝え続けたことが、今に繋がっているのかなと思います。

アナグラム

大事なことは「一貫したストーリーを伝え続ける」ということですね!つい、飛び道具的な手法がないか近道をしたがる、3分前の自分を戒めたいと思います……(泣)

osawa

私自身マーケティングに詳しいわけではないので素直に、愚直にやり続けているだけですよ(笑)

アナグラム

ゴールデン枠でのテレビ出演の影響はやはり大きかったですか…?

osawa

以前、ゴールデン枠の別番組にも取り上げられたこともあるのですが、その時は想像していたよりも注文につながらなかったんですよね。だから、今回も正直あまり期待はしていませんでした。放映日にはのんきに家のリビングで横になりながらテレビを観ていた程です(笑)

そしたら、放映後にうちの椎茸を販売していただいている会社から電話がかかってきて「大沢さん、注文が500件を超えて大変なことになってます……!」と。私も今までにない反響で「注文を止めてください!」とびっくりしてしまって。

翌日、会社へ行くと自社サイト経由で570件の注文が入っており、取引先の注文500件と合わせると1,000件超ですよ。すべての注文を発送するのに半年かかりました。

アナグラム

半年……!?その間、皆さん首を長くして待たれていたでしょうね!

osawa

とはいえすぐに生産を増やすことはできないので、「申し訳ありませんが、発送までしばらくお時間を頂きます。」とすべての方にメールをお送りしました。そしたら、優しい方ばかりでキャンセルはたったの2件でした。すごくないですか?

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1,000件中、たったの2件……!すごい!!!!テレビ放映直後の周囲からの反響は感じられましたか?

osawa

いくらテレビで取り上げられて全国の方に知っていただいたとはいえ、私が目指していたのはあくまで「地域からも愛されるブランド」です。

だからこそ、自分自身で卸先のスーパーを全て回って「うみかぜ椎茸」を置いてくれないかと営業をかけに行きました。島民なのでもちろん、顔なじみではあるのですが最初はみんな半信半疑なんですよね。それが、テレビで取り上げられて知名度が一気に上がったことで観光に来てくれた人が買ってくれたりすると卸先からの注文依頼ももらえるようになりました。誰も、ここまでの地域ブランドになるとは思ってもいなかったでしょうね。

アナグラム

なるほど。島内はご自身で販路を開拓しつつ、島外はECで卸先を広げられているんですね!ECで購入される方の特徴や傾向はあったりしますか?

osawa

ECサイトは、個人のご注文もありますが、じつは飲食店、商社などの法人がメインです。

ありがたいことに、今ではリッツカールトンホテルさんや豪華客船 「飛鳥Ⅱ」のディナーで使っていただいたり奇跡に近いような卸先がどんどん増えている状況です。

アナグラム

法人に卸すことによって、一人ひとりダイレクトに届けるよりも結果的により多くの方に「うみかぜ椎茸」を届けられているのですね。

osawa

自社ECサイトから個人でリピートしていただくお客様もいらっしゃいます。それはとてもありがたいことではあるのですが、個人の配送だと高い運賃を100%お客さま本人に負担していただかないといけないのが離島ならではの悩みです。

また、高島屋の催事など不定期で対面での販促も行っています。催事でもご好評いただき野菜売り場に置いてもらう話も頂いたのですが、うちの生産量の問題もあり、まだ実現は出来ていないですね。

知名度が上がったので、あとは生産数を増やすことができれば、出口はいくつもある状況。今後は、場を広げて生産量を増やしていくつもりです。

椎茸のその先へ。第1産業から第6次産業までを担う事業構想

アナグラム

これまで椎茸の開発から、地域ブランドとして確立するまでの軌跡をお伺いしました。大沢さんご自身は椎茸事業を始める当時、どこまでイメージされていたのかが気になりました。

osawa

会社を立ち上げる段階で、椎茸栽培で社会的な循環を生み出したいと考えていました。

椎茸栽培に使用する菌床ブロックは国産の貴重な樹木をウッドチップにして作られています。にもかかわらず、椎茸栽培の役目を終えた菌床ブロックは大量廃棄されておりその後の用途はありませんでした。しかし使用後の菌床ブロックは、養鶏場に敷き詰めることでクッション性を高めることができたり、鶏糞を分解して臭いを抑えることもできます。そして鶏糞を含んだ菌床ブロックは、有益なたい肥となり農家さんに重宝されます。

さらに椎茸を栽培する過程で間引いた、小さな椎茸を鶏の餌として使用することでうみかぜ椎茸を食べて育った「うみかぜ鶏」としてブランド化することも可能になる。

実は八丈島は食料が非常に少ない島なんです。以前は畜産を行っていたり、海産物も多く獲れていましたが、徐々に減ってきているのが現実です。

アナグラム

八丈島は「くさや」が有名ですよね?

osawa

そうですね、くさやの原料になるムロアジやトビウオも収穫量は減っていっています。魚が獲れない以上、お肉を提供して観光客に満足してもらいたいという想いがあるんです。

アナグラム

養鶏であれば、鶏肉と卵の生産の両方の可能性もありますね!もうすでに事業として着手されていたり…?

osawa

いえ、まだ食鳥処理場の問題で実現には至っていません。畜産が盛んだった頃に使用されていた解体場はあるのですが、現在は使われていません。東京都で畜場の解体場があるのは芝浦と八丈島の2か所のみなので実は、全国的にも八丈島は珍しいんですよ。

アナグラム

東京都に2か所しかない1つが動いていないってことですか?

osawa

そうなんです。昔は4本足と2本足の家畜を同じ解体場で処理できていたのですが、現在は法律が変わり処理できなくなってしまいました。だから、食鳥専門の処理施設が必要なんです。

また、認可と専門資格を有している人も必要です。ただたまたま、去年に私が養鶏の計画を立てているのを耳にして訪ねてきてくれた獣医さんが、東西産業という養鶏の鶏舎を作ったり、機材を販売している会社に勤めていた方で、今その方とプロジェクトをすすめようとしているところです。

アナグラム

そんな偶然あります!?(笑)

osawa

あったんですよ(笑)その方は獣医でありつつも東西産業に勤務していた営業時代は様々な養鶏プロジェクトに携わっていたプロフェッショナルです。
しかし、色々な制約や管理のやり方があるので1つひとつクリアしていくためには行政の力が必要不可欠です。我々だけでは難しいので、行政、保健所、八丈支庁、町役場と一緒になってひとつの養鶏プロジェクトを立ち上げる必要があると考えています。

アナグラム

人と人とが繋がる、島をあげての一大プロジェクトですね!!

osawa

そうですね。しかし、“今”この事業をやるべきか否か、についてはプロの方々の助言もあって時期を見ています。昨今、戦争やコロナなどの外的要因で餌代や鶏舎の建材が、数年前と比べて3倍以上に高騰しているんです。単純に初期費用が3倍以上かかるので、時期は見計らっています。

これらが上手く回り始めると最終的に循環型農業の実現可能性も見えてきますね。フードロスも抑えつつ、地球環境にも優しい第1次産業から第6次産業(※)までを担えるようになれると思っています。

(※)第6次産業とは…農業者(1次産業)が、農畜産物の生産だけでなく、製造・加工(2次産業)やサービス業・販売(3次産業)にも取り組むことで、生産物の価値をさらに高め、農業所得の向上を目指す取り組みのこと

アナグラム

大沢さんの椎茸だけで完結しない、循環型農業の構想は聞いている私までわくわくしてきます!!最後に大沢さんの今後の展望をお伺いしたいです!

osawa

どうしても、農業は3K(きつい・汚い・危険)や、儲からないイメージが強いと思います。だからこそ、農家は第1次産業だけで終わってはいけない気がしているんです。

例えば、ブランド価値を高めつつ、ストーリーを打ち出すことで1箱1,000円の玉ねぎを2,000円で売ることもできるんです。付加価値を付けるところからお客様のお手元に届いて、胃袋に入るまで考えていかなきゃいけないんじゃないかなと思っています。

だから、椎茸をただ作って、市場に出して終わり、という仕事にはしたくないですよね。椎茸もおおよその市場価格はあるのですが、本当に良いものであれば極端な話、松茸と並ぶ価格帯でもいいと思います。そういう農業をこれからも目指していきたいですね!

アナグラム編集後記

もちろん、皆さんも日頃食べているであろう椎茸。そのため、かく言う私も味の想像は出来ているつもりでした………そう、思っていた当時の私の頭をはたいてやりたい。「何を言ってるのか…わからないと思うが……私も何をされたのか……わからなかった……これは…言葉を…失う美味しさ…!」

椎茸嫌いの人の感じるキノコ臭さがなく、肉厚でジューシー。百聞は一見に如かずなのでぜひ食べてみていただきたい「うみかぜ椎茸」

うみかぜ椎茸を削った削り節もおすすめ

大沢さんのアイディアや構想力の源をお伺いしたのですが、趣味のクワガタ飼育の虫部屋に籠っている時にアイディアが湧いたりするそう。大沢さんにとって虫部屋がヒーリングの場所でもあり、アイデア発想の新しい出発点であり原点と語る。

インタビューの最後に、自分の生まれ育った八丈島に恩返しがしたいと吐露した、虫部屋に座る大沢さんの背中に男のロマンを感じざるを得なかった。

取材:杉山美和
文 :杉山美和
編集:賀来重宏
写真:杉山美和